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2009年夏のヴェローナ 8月6日《セヴィリアの理髪師》

武田雅人

《セヴィリアの理髪師》

8月6日《セヴィリアの理髪師》


<出演者>
アルマヴィーヴァ伯爵:フランチェスコ・メーリ
ロジーナ:アニック・マシス
フィガロ:フランコ・ヴァッサッロ
ドン・バルトロ:ブルーノ・デ・シモーネ
ドン・バジリオ:マルコ・ヴィンコ
ベルタ:フランチェスカ・フランチ
フィオレッロ/アンブロージョ:ダリオ・ジョルジェレ

指揮:アントニオ・ピロッリ
演出・美術・衣装:ウーゴ・デ・アナ
振り付け:レダ・ロヨディセ

 主役のうちメーリ、マシス、デ・シモーネが07年公演と同じキャスト。残念だったのはマシスが本調子ではなく、高音を出すのがつらそうで、中音域も一昨年に聴いたときほど響いていなかったことです。最初のうちは声がかすれるところもあり、最後までもつのか心配されましたがなんとか歌いとおしました。ただし、07年公演では歌っていた第2幕「嵐の音楽」の前のロジーナの大アリアはスキップ。もともとあまり歌われることがないアリアなので省略しても不自然ではありません。演技はさすがにうまくこなしていたので、初めて聴く観客にはあまり不調を感じさせなかったかもしれません。デ・アナの演出はかなり複雑な演技が要求されるうえ、シングル・キャストなので簡単に代役をたてるわけにはいかなかったのでしょう。

 テノールのメーリは今回もすばらしい歌唱を聴かせてくれました。あの広いアレーナでロッシーニを歌うのは本当に大変だと思うのですが、彼は安心して聴いていられます。ただし、今回は見た目がだいぶスマートになって説得力を増したぶん、声の力は前回ほどではないような印象をうけました。

題名役のヴァッサッロは、前回のレオ・ヌッチに比べても一歩もひけをとらない立派な演奏で、アジリタの切れもよく、カーテンコールでの拍手喝采も一番大きく受けていました。本来このデ・アナ演出では、舞台上に多数の巨大なバラが飾られていることでもわかるとおりロジーナを中心としたプリマドンナ・オペラといった趣の構成になっており、フィガロはどちらかというと引き立て役という位置づけだったのですが、マシスが不調だったということもあり、この日の公演では題名どおりにフィガロが主役という印象になっていたと思います。
デ・シモーネは相変わらず達者な役者ぶりで、声もよく響いていました。若手のヴィンコもよく通る立派な声を持っており、アリア「かげ口はそよ風のように」では盛んな拍手を受けていましたが、演技巧者がそろったキャストの中ではやや生硬な印象もありました。もともとあまりきびきびと動く必要がない役柄ではあるのですが、そののっそりとした鈍重な存在感を出すには少し貫禄不足という感じです。

 デ・アナの演出は、合唱団以外に宮廷風の衣装やコンメーディア・デッラルテ風の衣装をまとった大勢のダンサーや役者を登場させて広い舞台を埋め尽くすもので、とても賑やかで楽しいものです。舞台はセヴィリアの街角とはまったく無縁の抽象的なものなのですが、抽象舞台にありがちな無機的なものではなく、可動式の円形の緑の生垣が何重にもめぐらされていて迷路のように入り組み、その上から巨大な赤いバラがたくさんのぞいている美しいもの。人物たちがその迷路から出たりはいったりする様は、ドタバタ喜劇にぴったりの演出です。時には上滑りしてしまうこともあるデ・アナの才気が見事にきまったプロダクションといえましょう。大団円の幕切れでステージの後ろからシュルシュルっと花火が打ち上げられるのも夏の野外オペラらしい楽しい趣向でした。
 才気といえば、07年の公演では、ベテラン指揮者クラウディオ・シモーネがロッシーニの音楽にあふれる縦横無尽の才気を再現してくれましたが、今年の指揮者ピロッリもシモーネの域にまでは達しないものの、十分に溌剌たる音楽の楽しさを堪能させてくれたと思います。







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